空海
香川県とゆかりの深い歴史上の偉人のひとりに空海を挙げることができます。空海は平安時代初期に登場した真言宗の開祖として、また弘法大師としてその名が広く知られています。空海は若い頃から仏道および多岐にわたる学問を学び、山林での修行を経て僧侶として出家を行います。その後留学僧として遣唐使に加わり唐へわたり、さらに知識を深めて帰国した後高野山にて真言宗を開きました。なお真言宗は神秘主義・象徴主義な教えである密教を根底にした宗派で大日如来の教えによるものとされ、手に印を結び口に真言を唱え心に仏を感じて仏と一体になる「三密」、現世において正しい行いや正しい心のあり方によって成仏することが出来る「即身成仏」などを説いています。
また空海は書道における高度な技術と教養を持った専門家でもあったことから、日本で最も優れた書家である三筆としても数えられています。その高い評価は空海が没した後の天皇から「弘法大師」の贈り名を与えられるほどで、その名称は書の達人として現在でも広く知られています。なお弘法大師に関することわざとして有名なのが、文字が上手な人は筆の良し悪しを問わない「弘法筆を選ばず」や、どんな人であっても間違いはあるという「弘法にも筆の誤り」があります。そのほかにも一流の文人としても評価されており、当時の代表的な詩集に空海の詩が多数選ばれています。さらに空海は現在日本最大の灌漑用ため池である満濃池の改修にも携わっており、当時の最新技術を駆使してその工事を成功させています。